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第265回 経絡按摩・関節運動法講習会

1.鍼・温灸治療

(午前10時から午後12時)
? 背腰部のツボに診断按摩を行った。
診断按摩とは、最も硬結・圧痛のあるツボを素早く見つけるために、一定の部位に母指の指先を使って指圧と揉捏を行うものである。
まず、膀胱経1行線のツボである肝兪穴から関元兪穴まで指圧と揉捏をして最も硬結・圧痛のあるツボを調べる。
膀胱経1行線は脊柱起立筋の盛り上がりのやや内側部である。この部位に母指の指先をあてて母指圧と母指揉捏を行うと、最も硬結・圧痛のあるツボを調べることができる。
そのツボに母指持続圧を行ってジーンとした響き的な感覚が起ることを確かめる。

? 強揉み前揉捏
診断按摩で調べたツボに、さらに強揉み前揉捏を行ってピンポイント的な極めて狭い範囲の最も硬結・圧痛のあるツボを調べる。
強揉み前揉捏の要領は、強く揉捏するために示指に中指を重ねて行い、間合いと取るときに中指を外してリズムを取り、また次のツボを前揉捏するときに中指を重ねて行う。

? 1寸3分・00番鍼(ステンレス製)の撚鍼の練習
極めて細くやわらかい鍼なので、スムーズに撚鍼・刺入するには母指と示指の末節骨の指腹で鍼柄をはさみ持って、母指を素早く動かして撚鍼する。
刺入したい気持ちが強いと指が滑るので、「刺入する」という気持ちを持たないで、ひたすら母指を横に動かすと刺入できる。

? 温灸
響きを得て置鍼したツボに温灸を行う。さらに温熱的な響きが起こって症状が改善される。
? 花粉症の治療
花粉症の鍼・温灸治療として、後頭部の外風府穴に1寸の00番鍼を刺鍼して温灸を行った。
右側の外風府穴に刺鍼して回旋・雀啄すると右の鼻に響き、左のツボに行うと左の鼻に響きが起こって鼻が通る。
置鍼して温灸をすると、さらに鼻が通って、うつ伏せになっていても呼吸が楽になる。
女性の患者さんで後頸部に髪の毛が多い人には、手拭いを掛けて温灸をすると髪の毛を焦がすことがなく、適度な温熱を加えることができる。
また自分で花粉症を治す方法も練習した。
?温灸の艾の詰め方
温灸の筒に艾を詰める練習をした。できるだけ硬く詰めると温灸をかざしていて灰を落とすことが少ない。

2.按摩実技練習

? 母指圧・母指揉捏の基本練習
@手を空中にかざして揉捏の練習。
A正坐して自分の大腿部を使って、指圧・揉捏の練習。
B相手の前腕部・手三里穴で揉捏・指圧の練習。
・相手の手三里穴で、力を全く入れないで、空中で行った揉捏の練習。
・相手の手三里穴で、普通に力を入れて揉捏の練習。
・相手の手三里穴で、母指圧の練習。
C相手の肩井穴で母指揉捏と母指圧の練習。
?肩上部の指圧・揉捏
実技練習を行う前に会の標語である「私は心を込めて治療します」を全員で唱和した。
2人1組になって、肩上部の按摩(指圧・揉捏)を行った。
@揉む手の肘を大腿部に当て、腰からの力で押して指圧・揉捏を行う。
A指圧の圧は、スーと押してピタッと止めることが大切である。
B揉捏は、指圧の圧とほぼ同じ強さの圧で行う。橈骨側の揉捏と尺骨側の揉捏の往復に圧をかけて揉む。
C指圧・揉捏をして圧を抜いたら、手の力を全部抜いて手首を内回しで1回転させて間合いをとる。

3.関節運動法

関節運動法とは、関節運動学的アプローチに中医学の経絡を応用した整体である。
関節運動法の理論について骨模型を用いて説明した。
関節運動法とは、関節運動学に基づいて行う運動法で、関節包内の2つの関節面が骨運動に伴って一定の法則に従って動くという理論に従って行うものである。
骨運動に対して2つの関節面が正常な動きをしない場合を、「関節機能異常」といい、関節運動法の手技によって関節機能異常を解消すると、関節可動域が広がり、疼痛をはじめさまざまな症状が改善される。
手技の中で副運動(他動的な力で動く関節運動、すなわち自分の力では動かせない関節運動)の1つである「離開法」(2つの関節面が引き離されること)がきわめて重要である。
どの関節の機能異常であっても関節の最大ゆるみの位置での離開法が第1の治療手技になる。
関節運動法の手技を受けると関節機能異常のある関節は「気持ちよく感じる」というのが特徴で、離開法はほとんどの関節で気持ちよく感じられる。
仙腸関節機能異常の診断において、腹部の圧迫不快感を改善する手技の選択が重要である。
仙腸関節の関節運動法を行うと、全身の関節機能異常を改善して筋の硬結をゆるめ、胸腹部の症状(募穴の圧迫不快感など)および目などの感覚器官の症状を改善することができる。
これらの症状部位を触診しながら、またあえて疼痛や違和感を発生する動作を行わせて仙腸関節の手技を行うと、症状や違和感が改善することが分かる。

4.花粉症のワンポイント関節運動法
背臥位。内天柱穴の離開法。鼻の症状は後頭骨/環椎関節機能異常が原因のひとつと考えられる。
治療師の中指・人指し指で内天柱・天柱穴を圧迫し、さらに後頭骨を頭上に牽引する。片側ずつ行う。右に行うと右の鼻に響き、左に行うと左の鼻に響いて鼻が通る。


 
◎ビデオ「経絡按摩」およびテキスト「図解 経絡按摩」参照.
◎機関紙「経絡按摩」発行

・連絡先
 東京都港区南青山2−25−10−2F
 田中鍼灸治療院 経絡按摩研究会
 電話:03−3475−4631
 メールアドレス:tan.aka@fancy.ocn.ne.jp

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